柩にシール?~ひ孫様からの最期のプレゼント~
葬祭部の山下です。
大切な方とのお別れには、さまざまな形があります。
静かに思い出を振り返りながら見送ることもあれば、思い出話に花を咲かせ、笑顔を交えながら見送ることもあります。
先日、私がお手伝いさせていただいたご葬儀では、悲しみの中にも笑顔があふれ、心温まるお別れがありました。
故人様は96歳の男性の方で、家族4世代、ひ孫様にも恵まれた方でした。
お打ち合わせの際、喪主様がスマホカバーに可愛いシールを貼っておらるのを見て、こんなお話を伺いました。
「孫が家の中の物に、何でもかんでもシールを貼るんですよ(笑)」
小学生のひ孫様が、シール集めに夢中になっておられるそうです。
また、故人様は隣に住むひ孫様がご自身の部屋に遊びに来てくれることを、とても喜んでおられたとのこと。ひ孫様のお誕生日も、最期までしっかりと覚えておられたそうです。
そんなお話を伺いながら、私はふと思いました。
故人様が大好きなひ孫様にも、何か形としてお別れに参加していただけないだろうか。
そこで、ご家族にこんなご提案をしました。
「よろしければ、ひ孫様より、お柩にシールを貼ってあげませんか?」
ご家族は最初は「いいんですか!?」という反応でしたが、快く受け入れていただき、
いざ、ご葬儀当日、ご自宅に故人様をお迎えに伺った際には、柩の蓋にたくさんの可愛いらしいシールが貼ってありました。
ご自宅を出発し、当ホールに来られた際には、今度は手作りのシールも持ってきてくださいました。
式場で、柩の中にも一枚一枚、小さな手でシールを選び、思い思いに貼っていくひ孫様。
そのお姿を見守る、ご家族。
そこには、大人だけではなく、4世代のご家族が一緒になって故人様を見送る姿がありました。
そして、お別れの時間には、ひ孫様お一人おひとりから故人様へメッセージを伝えていただきました。
「ひいおじいちゃん、天国でも元気に過ごしてね。ありがとう。」
その言葉には、ひいおじいちゃんと過ごした時間への感謝と、大好きだった気持ちが込められていました。
今回、喪主である息子様からは、長生きしてくれた父を家族みんなでにぎやかに見送ってあげたいというお気持ちを伺っておりました。
もちろん、賑やかに見送ることができたとしても、大切な方を亡くされたという悲しみがなくなるわけではありません。
それでも、思い出を語り合い、ひ孫様が一生懸命にシールを貼り、感謝の言葉を伝えることで、悲しみの中にも笑顔があふれる、温かい時間がそこには確かにありました。
ご家族がどんな想いで見送ってあげたいと願っておられるのか。
想い出話やお心残り、故人様に対するイメージなどお話を一つひとつ伺う中で、そのご家族に合ったお別れの形が見つかることがあります。
私たちは、お話に耳を傾けながら、その想いを大切に少しでも形にできるよう、お手伝いしていきますので、ぜひご遠慮なくお話を聞かせてください。

