喪主様がすること

葬儀社を決める

後悔しない葬儀社選び、3つのポイント後悔しない葬儀社選び、3つのポイント

葬儀はやり直しがきかない大切な儀式です。心から故人を見送るために、信頼できる葬儀社を選ぶことは最も重要なステップと言えるでしょう。慌ただしい中で決める必要はありますが、以下のポイントを押さえて、冷静に比較・検討しましょう。

ポイント1:見積もりの明確さ

チェック項目

  • 見積もりに「一式」と書かれ、内容が不明瞭な項目はないか?
  • プランに含まれるもの、含まれないもの(追加料金が発生するもの)がはっきりと説明されているか?
  • 複数の葬儀社から相見積もりを取り、内容と金額を比較したか?

解説

総額だけでなく、その内訳を丁寧に説明してくれる葬儀社を選びましょう。特に「お料理」「返礼品」「火葬料金」などは、プランに含まれず別途実費となるケースが多いため、注意が必要です。

ポイント2:担当者の対応力と人柄

チェック項目

  • こちらの要望や質問に、親身になって耳を傾けてくれるか?
  • 専門用語ばかりでなく、分かりやすい言葉で説明してくれるか?
  • 故人や遺族の気持ちに寄り添った提案をしてくれるか?

解説

葬儀が終わるまで、密に連携を取るのが葬儀社の担当者です。知識や経験はもちろんのこと、「この人になら任せられる」という安心感や信頼感を抱けるかどうかは非常に重要です。

ポイント3:実績と評判

チェック項目

  • 地域での実績は豊富か?
  • 希望する葬儀形式(家族葬、一般葬など)の実績はあるか?
  • インターネットの口コミや、知人からの評判はどうか?

解説

実際に利用した人からの「生の声」は貴重な判断材料になります。もしもの時に備え、事前に近隣の葬儀社の評判を調べておくのも良いでしょう。

葬儀社に連絡する

もしもの時、まず葬儀社に伝えるべきこともしもの時、まず葬儀社に伝えるべきこと

葬儀社への最初の連絡は、ご逝去後、最も早く行うべきことの一つです。動揺している中で大変ですが、以下の内容を落ち着いて伝えましょう。事前にメモをしておくとスムーズです。

伝えることリスト

  1. ご逝去された方の氏名
  2. 連絡者(あなた)の氏名と、故人との続柄
  3. 現在の状況
    • 「病院の霊安室にいます」「自宅で亡くなりました」など。
  4. 故人がいらっしゃる場所の住所・施設名
    • 病院名と病棟・部屋番号など、お迎えにあがる担当者が迷わないように正確に伝えます。
  5. 連絡が取れる電話番号
    • すぐに連絡がつく携帯電話の番号を伝えます。
  6. ご遺体の搬送先
    • 「自宅に連れて帰りたい」「斎場の安置施設にお願いしたい」といった希望を伝えます。決まっていなければ、その旨を伝えて相談しましょう。

この段階で決まっていなくても良いこと

  • 葬儀の日程や内容
  • 宗教・宗派の詳細
  • 費用のこと

まずは、故人様のお迎え(ご遺体搬送)を依頼することが最優先です。葬儀の具体的な内容は、担当者と顔を合わせてから、ゆっくりと打ち合わせを進めていけば問題ありません。

葬儀日時を決める

葬儀の日程はどう決まる?調整のポイント葬儀の日程はどう決まる?調整のポイント

葬儀の日程は、喪主の希望だけで決められるものではありません。「火葬場の空き状況」「宗教者の都合」「親族の参列しやすさ」という3つの要素を考慮して、葬儀社と相談しながら決定します。

一般的な流れ

  1. 火葬場の予約: 葬儀社がまず火葬場の予約を行います。都市部では数日先まで予約が埋まっていることも少なくありません。
  2. 宗教者の都合確認: 菩提寺など、お勤めを依頼する宗教者のスケジュールを確認します。
  3. 親族への配慮: 主要な親族が遠方から来る場合、移動時間なども考慮します。
  4. 日程の決定: 上記を総合的に判断し、「通夜は〇日の夜、葬儀・告別式は翌△日の午前」というように決定します。

宗教者に連絡する

菩提寺への連絡、いつ・何を伝える?菩提寺への連絡、いつ・何を伝える?

菩提寺(先祖代々お世話になっているお寺)がある場合は、ご逝去後、なるべく早い段階で連絡を入れます。葬儀社への連絡とほぼ同じタイミングで行うのが理想です。

連絡のタイミング

  • ご逝去後すぐ。葬儀の日程を決める前に、まず一報を入れます。

最初に伝えること

  1. 誰が亡くなったか(故人の氏名)
  2. 檀家であること(〇〇家の者です、と伝える)
  3. 自分の氏名と故人との続柄
  4. 故人が亡くなった日時
  5. 現在の安置場所

相談・依頼すること

  • 枕経のお願い: 可能であれば、ご遺体を安置した場所で枕経(まくらぎょう)をあげていただきます。
  • 葬儀日程の相談: こちらの希望日を伝え、ご住職の都合を伺います。

菩提寺が遠方にある場合や、お付き合いのある宗教者がいない場合は、葬儀社に相談すれば、同じ宗派の宗教者を紹介してもらうことが可能です。

自治会に連絡する

地域のつながりも大切に。自治会への連絡地域のつながりも大切に。自治会への連絡

故人が地域とのつながりが深かった場合や、地域の慣習を重んじる場合は、自治会長や町内会長へ連絡をします。市の無線放送で訃報を知らせてもらえたり、葬儀のお手伝いを申し出てくれたりすることがあります。

連絡のタイミング

  • 葬儀の日時と場所が確定してから。

伝えること

  • 故人の氏名と住所
  • 喪主の氏名
  • 通夜、葬儀・告別式の日時と場所
  • 葬儀の形式(家族葬で執り行うため、ご会葬はご辞退申し上げる、など)

連絡のポイント

  • 近年では、家族葬の増加に伴い、自治会への連絡をしないケースも増えています。故人やご遺族の意向、地域との関係性を考慮して判断しましょう。
  • 連絡すべきか迷った場合は、地域の事情に詳しい親族や葬儀社に相談してみるのが良いでしょう。

親戚に連絡する

訃報連絡の範囲と順序、伝えるべき内容訃報連絡の範囲と順序、伝えるべき内容

親戚への訃報連絡は、範囲と順序を考えて行うことが大切です。一般的に、3親等くらいまでを目安に連絡します。

連絡の順序

  1. ご逝去直後(まず一報を入れる相手)
    • 故人の配偶者、子、親、兄弟姉妹など、ごく近しい家族。
  2. 葬儀日程決定後(詳細を連絡する相手)
    • 故人のおじ・おば、おい・めい、いとこなど。
    • 親戚間の連絡網がある場合は、代表者に連絡して、そこから伝えてもらうようお願いするのも一つの方法です。

伝える内容

  • 故人の氏名
  • 喪主の氏名と続柄
  • (決まっていれば)通夜、葬儀・告別式の日時と場所
  • 葬儀の形式(家族葬など)
  • 連絡先

電話で連絡するのが最も丁寧ですが、深夜や早朝は避け、まずはメールやメッセージで一報を入れるなど、相手への配慮も忘れないようにしましょう。

会葬可能ラインを決める

どこまでの範囲の方にお知らせするか?どこまでの範囲の方にお知らせするか?

葬儀の規模を決める上で、「誰まで会葬(参列)をお願いするか」を決めることは非常に重要です。これは、葬儀の形式(一般葬か、家族葬か)と密接に関わってきます。

一般葬の場合

  • 親族、友人、会社関係、ご近所の方など、故人とご縁のあった方々に広くお知らせします。
  • 明確なラインは設けず、訃報を知った方がどなたでも参列できる形です。

家族葬の場合

  • どこまでを「家族」とするか、明確な定義はありません。 喪主が主体となって、どこまでの範囲の方にお声がけするかを決めます。
  • 例1:故人の配偶者、子、孫、兄弟姉妹まで。
  • 例2:上記に加え、故人が特に親しくしていた友人2~3名まで。
  • ポイント
    • お声がけしなかった方から「なぜ知らせてくれなかったのか」と思われないよう、後日、挨拶状などで事後報告をすると丁寧です。
    • 「家族葬にて執り行いますので、誠に勝手ながらご会葬はご辞退申し上げます」と訃報連絡の際にはっきりと伝えることが、お互いのための配慮となります。

香典を受け取るかを決める

香典辞退のメリットと注意点香典辞退のメリットと注意点

近年、特に家族葬において、香典を辞退するケースが増えています。喪主として、香典を受け取るか、辞退するかを事前に決めておく必要があります。

香典を辞退する場合のメリット

  • 遺族の負担軽減: 香典返しの手配や、香典の管理といった手間が省けます。
  • 会葬者の負担軽減: 会葬者が香典の金額に悩む必要がなくなります。

香典を辞退する場合の伝え方

  • 訃報連絡の際に「故人の遺志により、誠に勝手ながらご香典の儀は固くご辞退申し上げます」といった文言を明確に伝えます。
  • 葬儀場の受付にも、同様の案内を掲示してもらいます。

注意点

  • 辞退を伝えても、どうしてもと香典を渡される方もいらっしゃいます。その場合は無理に断らず、ありがたく頂戴し、後日、お礼の品をお送りするのが丁寧な対応です。
  • 会社によっては、福利厚生の一環として香典(弔慰金)が規定されている場合があります。その場合は、会社の規定に従うのが一般的です。

葬儀プランを決める

故人らしさを形にする、葬儀プランの考え方故人らしさを形にする、葬儀プランの考え方

葬儀社との打ち合わせで、具体的な葬儀プランを決定します。費用だけでなく、故人の人柄や遺志、遺族の想いを反映させることが大切です。

プラン決定のステップ

  1. 葬儀の形式を決める
    • 一般葬: 伝統的な形式。会社関係者やご近所の方など、広く会葬者をお迎えします。
    • 家族葬: 親族や親しい友人のみで、小規模に行う温かみのある形式。
    • 一日葬: 通夜を行わず、葬儀・告別式から火葬までを一日で執り行います。
    • 直葬(火葬式): 儀式を行わず、火葬のみを行います。
  2. 祭壇や棺を選ぶ
    • 白木祭壇、生花祭壇など、種類は様々です。故人が好きだった花や色を取り入れることもできます。
  3. 遺影写真を選ぶ
    • 故人らしさが最も伝わる、自然な表情の写真を選びましょう。スナップ写真からでも、きれいに引き伸ばすことが可能です。
  4. 返礼品・料理を決める
    • 会葬者の人数を予測し、返礼品(会葬御礼品、香典返し)や、通夜振る舞い・精進落としの料理を決めます。
  5. オプションを決める
    • 湯灌(ゆかん)の儀、メモリアルムービーの上映など、希望に応じて追加します。

最終的な見積もり金額と内容をしっかりと確認し、納得した上で契約しましょう。

親族の数を把握する

なぜ親族の人数把握が重要なのか?なぜ親族の人数把握が重要なのか?

葬儀の準備をスムーズに進めるために、参列する親族のおおよその人数を把握しておくことは非常に重要です。

人数把握が必要な理由

  • 会場の規模を決めるため: 親族席が何席必要か、会場のキャパシティは十分かを確認します。
  • 返礼品や料理の数を決めるため: 不足したり、逆に余りすぎたりしないように、適切な数を手配します。特に精進落としの席数は、正確な人数が必要です。
  • 火葬場への移動手段を確保するため: 火葬場へ同行する人数を把握し、マイクロバスやタクシーを手配します。
  • 宿泊施設の手配のため: 遠方から来る親族のために、ホテルなどの手配が必要かを確認します。

把握の仕方

  • 親戚への訃報連絡の際に、通夜・葬儀への参列の可否と、火葬場まで同行するかどうかを確認しましょう。
  • 親族間の連絡を取りまとめている代表者がいれば、その方にお願いして人数を確認してもらうとスムーズです。

挨拶を考える

想いを伝える、喪主挨拶のポイント想いを伝える、喪主挨拶のポイント

喪主の挨拶は、会葬者へ感謝を伝え、故人を偲ぶための大切な役割です。心のこもった挨拶ができるよう、事前に内容を考えておきましょう。

挨拶の主なタイミング

  • 通夜振る舞いの前後
  • 出棺前(告別式)
  • 精進落としの前後

挨拶に盛り込むべき要素

  1. 弔問への感謝: 忙しい中、駆けつけてくれたことへのお礼。
  2. 故人が生前お世話になったことへの感謝: 故人に代わって感謝の気持ちを伝えます。
  3. 故人との思い出や人柄に触れるエピソード: 長々と話す必要はありません。故人がどんな人だったかが伝わるような、短いエピソードを添えると、心に残る挨拶になります。
  4. 遺族への今後の支援のお願い: 「残された家族を温かく見守ってほしい」という旨を伝えます。
  5. 結びの言葉: 重ねて感謝を述べて締めくくります。

ポイント

  • 長々と話す必要はありません。1~3分程度に簡潔にまとめましょう。
  • 忌み言葉(「重ね重ね」「たびたび」など)は避けます
  • 全文を暗記する必要はありません。メモを見ながらでも、心を込めて話すことが何よりも大切です。

弔問を受ける

弔問客への対応、喪主の心構え弔問客への対応、喪主の心構え

通夜や葬儀では、喪主は弔問客をお迎えする立場になります。深い悲しみの中にあっても、故人に代わって感謝の気持ちを伝えるという意識で対応しましょう。

受付での対応

  • 受付は親族や自治会にお願いすることが多いですが、喪主も受付の近くに立ち、弔問客一人ひとりに「本日はお忙しい中、誠にありがとうございます」と挨拶を述べ、丁寧にお辞儀をします。

弔問客からお悔やみの言葉をかけられたら

  • 「恐れ入ります」「生前は〇〇(故人)が大変お世話になりました」と返します。
  • 長々と話す必要はありません。簡潔にお礼を伝えるだけで十分です。

通夜振る舞い・精進落としでの対応

  • 喪主は末席に座ることが多いですが、じっと座っているのではなく、各席を回ってお酌をしながら、一人ひとりに感謝の言葉を述べます。
  • 故人の思い出話などを交えながら、弔問客をもてなします。

大切なのは、悲しみの表情を見せることではなく、気丈に、そして丁寧に感謝の気持ちを伝える姿勢です。

宗教者にお礼を渡す

お布施の準備と渡し方のマナーお布施の準備と渡し方のマナー

お世話になった宗教者(僧侶など)へは、感謝の気持ちとしてお布施をお渡しします。これは読経や戒名に対する対価ではなく、あくまでも「お気持ち」ですが、準備や渡し方にはマナーがあります。

準備するもの

  • お布施: 地域や寺院との関係性によって相場があります。不安な場合は、葬儀社の担当者や、親族の年長者に相談しましょう。新札を用意するのが望ましいですが、なければ綺麗なお札を準備します。

包み方

  • 奉書紙(ほうしょがみ)で包むのが最も丁寧ですが、無地の白い封筒でも構いません。
  • 表書きは、上段に「御布施」、下段に喪主の氏名(フルネーム)または「〇〇家」と書きます。

渡すタイミング

  • 葬儀が始まる前の挨拶の時か、すべての儀式が終わって、お見送りする際にお渡しするのが一般的です。
  • 「本日はありがとうございました。どうぞお納めください」と一言添え、直接手渡しするのではなく、小さなお盆(切手盆)に乗せて渡すのがマナーです。お盆がなければ、袱紗(ふくさ)の上に置いて渡します。