故人様のそばで気をつけたいこと
葬祭部の山下です。
訃報を受けて、ご自宅や葬儀会館など、故人様がご安置されている場所にお悔みに訪れる場合、皆さんは故人様の御身体のそばでの行動について、気を付けていらっしゃいますでしょうか。こういったことは度々あることではないと思いますので、迷われることや、ついついやってしまっていることも中にはあるのではないかと思います。
私は葬儀の仕事を始めて3年目になりますが、こうした故人様の周りでの動きについては、分かっているつもりでやっていることでも実はまだきちんとできていなかったということがあります。以前、私自身もご指摘を受け、会社で改めて学び直し、自分の言動について見直した経験から、お悔みに行かれる方、またご遺族・ご親族の方にとっても参考になると思いますので、その気を付けるべきことを主に3つご紹介いたします。
①故人様にお尻を向けない
故人様のお顔の近くで物を運んだり、何か作業をしたりするとき、つい何気なくお尻を向けてしゃがんでしまうことがあります。
しかし、故人様にお尻を向けることは失礼にあたります。
ほんの少しの動作ですが、この意識を持っていることで故人様に対する敬意が動きによって伝わります。
② 頭元に立ったり、頭元を通ったりしない
これも、やってしまいがちな動きだと思います。
故人様の反対側へ行こうとして、つい頭元を横切ってしまう。
しかし、自分自身もゆっくり横になって休んでいるとき、頭元を人に通られたら、あまり良い気持ちはしないのではないでしょうか。
故人様も同じです。
反対側へ行く必要がある場合は、できるだけ音を立てないように、足元から回って移動します。
③ 故人様のお身体の上で物の受け渡しをしない
故人様のお身体を挟んで、反対側にいる方へ書類や物を渡すなどの行為は、お身体の上をまたぐような形になるため、失礼にあたります。
書類や物を渡すときは、上記の②でお伝えしたように、一度故人様の足元から反対側へ回ってお渡しするようにします。
また、故人様に関する想い出話をするときは別ですが、
事務的な打合せも御身体を挟んでするものではありません。
故人様の御身体を避け、別室などに場所を移し、行うようにしましょう。
上記3点以外での動作で気を付けるべきことですが、
故人様のお顔にかけられているお顔掛けを外したり、お線香をおつけになったりする場合は、まず当家の方に「お顔を見せていただいてもよろしいですか」「お線香をあげてもよろしいですか」と一声かけてから行うようにしましょう。
そして、故人様の前に座るとき、その場を離れるときの最初と最後にはそっと手を合わせましょう。
こうしたことは考えてみれば、当たり前のことかもしれません。
ただ私自身、忙しさの中でつい、何気なくやってしまったことがあります。
だからこそ、知識として「知っている」だけではなく、「気をつけよう」としっかり意識することが大切なのだと思います。
今回ご紹介したことを少しでも覚えておいていただければ、きっと安心して故人様のもとへお別れに伺うことができるのではないでしょうか。
細かな作法を完璧に覚えておかなければならない、ということでは決してありません。
何よりも大事なことは、故人様を大切に想う気持ちです。
「今までありがとう。」
「ゆっくり休んでください。」
そんな感謝や労いの気持ちを持って故人様のそばにいると、自然と一つひとつの動作も丁寧になると思います。
今回は、故人様に対するマナーについてお伝えしました。
故人様を想う気持ちと、ご紹介した少しの意識を持つことで、きっと心のこもったお悔みになるのではないでしょうか。
