「『行っていいのかな?』と思わせないために」
葬祭部の門脇です
「家族葬でお願いします。でも、参列したいと言われた方には来てもらおうと思います」
葬儀の打ち合わせで、私はこの言葉をよく耳にします。
ご家族としては、「できるだけ身内だけで静かに送りたい。でも、故人と親しかった方までお断りするのは申し訳ない」というお気持ちなのだと思います。
決しておかしな考えではありません。
ただ、ここで一つ難しいことがあります。
それは、参列する側が「自分は行ってもいいのだろうか」と迷ってしまうことです。
「家族葬」と聞けば、一般の参列者は遠慮したほうがいいのではないかと考えます。
一方で、「参列したい方は来てもらう」と聞けば、「それなら行ってもいいのかな」とも思います。
結果として、葬儀の日まで判断できず、故人と親しかった方ほど悩んでしまうことがあります。
実際に、「家族葬と聞いたので、行っていいのか分からなかった」とおっしゃる方もいます。
ここで私が大切だと思うのは、「家族葬にするか、一般葬にするか」ということだけではありません。
周りの方に、どのような葬儀なのかを分かりやすく伝えることです。
家族葬として、ご家族やごく近しい方だけで送るのであれば、「家族葬のため、一般の方のご参列はご遠慮ください」と明確に伝える。
反対に、故人と親しかった方や、ご近所の方にも来ていただきたいのであれば、「一般の方もご参列ください」と伝える。
どちらが正しいという話ではありません。
「来たい人には来てもらう」という方法も、もちろん一つの選択肢です。
ただ、その場合は参列する側が判断に迷います。
「行ってもいいのかな」
「家族葬なのに行ったら迷惑ではないかな」
「香典は持っていったほうがいいのかな」
「そもそも葬儀の場所を聞いてもいいのかな」
故人を大切に思っている方ほど、こうしたことを考えてしまいます。
だからこそ、私は葬儀の形式を決めるときには、「どちらかに徹底する」という考え方も大切だと思っています。
家族葬なら、家族葬として周囲に伝える。
一般葬なら、一般の方にも来ていただく葬儀として伝える。
そうすることで、ご家族だけでなく、参列する方にとっても判断しやすくなります。
葬儀は、故人様を送るご家族のための時間です。
同時に、故人様と関わりのあった方にとっても、「最後に会いたかった」と思える大切な時間です。
だからこそ、葬儀をどうするかだけではなく、「周りの方にどう伝えるか」まで含めて考えることが大切なのだと思います。
私たち葬儀社も、ご家族の希望をお聞きしながら、どのようにお伝えすれば皆様が迷わず故人様をお見送りできるのか、一緒に考えていきたいと思っています。

