もみじブログ

映画『ほどなく、お別れです』を観て

葬祭部の杉上です。

 

映画『ほどなく、お別れです』を観てきました。
18年前、本木雅弘さん主演の『おくりびと』が公開され、納棺師という仕事が注目を集めました。あの時でさえ「こんな仕事が映画になるなんて」と驚いたのに、まさかその18年後、自分が携わっている“葬祭プランナー”が主役の映画ができるなんて……
正直、びっくりです。
しかも、スクリーンの中心にいるのは、私たちと同じようにご家族と向き合い、お別れの時間を支える存在。映画が始まる前から、なんだか胸がいっぱいでした。

 

もともと涙もろい私ですが、それぞれのご家族のお別れの場面で何度涙があふれたことか。「私、泣くの早すぎるかな……」と少し気にしながら鼻をすすると、あちこちから同じ音が聞こえてきて、ちょっと安心。気がつけば、半分以上泣いていた気がします。もちろん、ただ悲しいだけの映画ではありません。思わずくすっと笑ってしまう場面もあり、
「それ、実際にやったら大変かも?」
「そんなこと出来る?」
と、つい業界人目線で見てしまう自分もいました。それでも、上映時間はあっという間。物語に引き込まれ、仕事のことを考え、そしてまた涙があふれる――そんな時間でした。

 

翌日、社内で「いっぱい泣きました」と話すと、観に行った二人はなんと「泣いてない」とのこと。思わず驚いていると、
「杉上さんは泣くと思っていましたよ」
と言われてしまい、少し恥ずかしくなりました。
泣けるということは、ちゃんと心が動いているということ。この仕事をしているからこそ、重なる場面がたくさんあったのだと思います。

 

葬儀の仕事というと、これまでどこか敬遠されがちな世界だったかもしれません。けれど、この映画をきっかけに、とくに若い方が「葬祭プランナーになりたい」と思ってくれたら、こんなに嬉しいことはありません。目黒さんが演じた漆原さんのように、葬祭プランナーと納棺師、両方を担える“レアキャラ”を目指してくれる人が現れたなら……
私がこの仕事に携わる中で身につけてきた技術も想いも、すべて伝えたいと思います。

 

あと何年、この仕事に携われるのかは分かりません。けれど、ひとつひとつのお別れに向き合う時間を、これからも大切にしていきたいと思います。映画を観て、あらためて気づきました。人生の最終章に寄り添えるこの仕事は、決して目立つものではないけれど、誇れる仕事なのだということを。

 

誰かの人生の節目に、そっと寄り添える存在でいられますように。
葬祭プランナーとして、そして納棺師として、静かに歩み続けていけたらと思います。

 

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