半身がもがれる
葬祭部の杉上です。
お姑さんが亡くなられて「半身がもがれる」と言った喪主の奥様。
葬儀担当をしていて、初めて聞いた言葉でした。
18歳で結婚し、20歳からご主人の両親と同居を始めたそうです。
お姑さんは、実の娘のように大切に接してくれた人でした。
優しいことばかりでなく、時には厳しいこともあったけれど、今思えばそれもすべて、息子さんの奥様のことを思ってのこと。
たくさん教えてもらい、たくさん支えてもらい、たくさん笑って、たくさん話して、かけがえのない家族になっていかれたことが伝わってきました。
葬儀の日「お母さんに持って行ってもらう」とお弁当を作っておられました。「仏様の国への旅の道中に食べてね」
お母さんへの感謝の気持ちがたくさん込められたものです。
棺にの中、花に囲まれたお姑さんの顔は、とても穏やかでした。
ご家族皆様がかけられる言葉は『ありがとう』
その一言には、これまで積み重ねてきた年月と、言い尽くせない想いがすべて込められていました。
葬儀を担当する立場でありながら、胸がいっぱいになり、目の前がぼやけてしまうほど涙があふれました。
人は亡くなっても、教えてくれたこと、残してくれた温もりは消えません。
半身がもがれたような喪失の中でも、その温もりを胸に、これからも歩いて行かれるのだと思います。
私も、これからも誰かの大切な時間に寄り添っていきたい。
そう、改めて思わされた葬儀でした。

