もみじブログ

両親を思う日

葬祭部の義積です。先日はついに丹波に雪が降りました。12月に入り季節は冬になりました。山々に積もる雪景色と青い空の組み合わせは、いつ見ても綺麗だと思います。

12月4日は私の父の命日でした。父が亡くなって何年経つのだろうと数えてみると、もう9年が経っていました。一緒に母の亡くなった年を計算すると18年も経っていました。月日が流れるのは本当に早いものです。普段は思い出すことはあまりないのですが、ふとした瞬間に思うことがあります。父が好きだったものを店で見た時や、母の面影のある女性を見た時など、何気ない時間の中で思い出します。

そして友人の言葉を思い出すのです。私の友人は阪神淡路大震災でご両親を亡くされました。ご両親の通夜式に行くと「急に亡くなるのは本当に辛い。言葉をかけることも気持ちの整理ができない。」という友人に、私は友人にかける言葉が見つかりませんでした。私の両親はどちらも病気を患い入院して、数年後に亡くなりました。覚悟はしていましたが、いまだにもっと何かできたのではないか、もっと優しい言葉をかけてあげたら良かったと後になって思います。病気が発覚してから時間はありましたが、大切な人がこの世からいなくなるのは言葉にできないさみしさがあります。

葬儀の仕事をしていますと、ご両親を亡くされるかたにお出会いします。長年病気をと戦って亡くなる方もあれば、急になくなる方もありますが、亡くされる悲しみは計り知れません。

人の寿命には遅かれ早かれ終わる時が来ます。生きていてこそ言葉を交わせて、肌に触れることができることができるのです。時を戻すことはできないので、せめて自分が娘が幸せに暮らすことで、両親も笑っていてくれるのではないかと思うのです。

命日には父の好きな日本酒とあんパンをお供えしました。そして両親に「こちらでは元気にやっているので安心してね」と言いながら、両親のお墓とお位牌に手を合わせました。

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