ご葬儀の打合せで気をつけていること
葬祭部の山下です。
これまで1年半程、このお仕事をさせていただき、私がご葬儀の打合せの際に気をつけていることがあります。それは「限られた時間を大切にする」ということです。
大切なご家族が亡くなられてからご葬儀を執り行うまでは大体2~3日間しかありません。ただでさえ、悲しみの中にある非日常の状態で、また看病や介護から引き続いてお疲れもあるだろう中で、この2~3日の間にご遺族様は、葬儀社と打合せをして、葬儀の規模やプランの詳細、食事の数やお供えのお花の取りまとめ等、多くの確認と選択を行っていただく必要があります。また、親族様や自治会様、お寺様等へ必要に応じて連絡をとっていただく必要があります。
こうして考えると、「故人様と向き合って別れを惜しむこと」に使える貴重な時間は果たしてどれだけ取れるだろうと私はよく考えます。
まず葬儀式を滞りなく終えるために大半の時間が割かれるので、故人様の好きだったものや想い出の品を準備してお供えされたり、故人様に向けて手紙やメッセージを書かれたり、ご家族で悔いのないお別れについて考える時間は本当に限られたものになってくると思います。
私はそういった貴重なお時間こそ、可能な限り取っていただきたいと担当としての経験を積む度に考えるようになりました。
私がまだ葬儀担当を任せていただいてから間もない頃は失敗してはいけないという意識から要領をつかめず、全てのことを説明しようとして、この打合せに結構な時間を取ってしまっていたなと思います。
しかし、いかに必要なことを分かりやすく簡潔に伝えるが担当として求められていることではないかと考え、いまは時間の意識をまず第一に持つようになりました。これは決して説明を省略するとかいうことではなく、話す手順や物事の優先順位に気を付けて、また過去の経験から実例も踏まえて、当家の方にイメージしてもらいやすい、選択してもらいやすい案内の仕方をするということです。もちろん、質問いただいたことには何でもお答えします。
ご葬儀を滞りなく行うための準備は私たちスタッフにお任せいただき、限りある時間の中で故人様やご家族と向き合っていただける時間をなるべく多くとっていただけよう、これからも当家様に寄り添った対応を目指したいと思います。