野菜の炊いたん
葬祭部の杉上です。
関西弁で煮物のことを“炊いたん”と言います。
入院先から帰ってきて自宅療養を始めたお母様に、食べたいものを聞いた時に言われたのが『野菜の炊いたん』でした。
長年一緒に暮らしてきた息子さんの奥様が、自家製の野菜で作ったのを美味しいと言って食べてくれたのが、とても嬉しかったと、葬儀の打合せの際にお聞きしました。
納棺の際や最後のお別れの時に、故人様の好きな物(食べ物、タバコ、お酒などなど)を入れていただきますが、きっとお母様は『野菜の炊いたん』を旅のおともにしたいのではと思い、奥様に作っていただけませんか?とおススメすると快く作ってくださいました。
97才になるまで大きな病気知らずだったお母様、白いご飯と野菜の炊いたんをもって、元気よく四十九日間の旅を進まれているのではないでしょうか。