故人様の「いいお顔」

葬祭部　伊藤です。

　先日ご葬儀させていただいた故人様のお話です。
　安置の時にお口が開いている状態で、ご家族様から「口を閉じてほしい」とご依頼をうけました。
　お口を閉じる為の方法としましては、顎や頭の角度を調整する事や、お口の中にお綿をして調整する事などがあります。
ただ私は生前のお顔の様子が分からないので、ご家族様の心の中にある故人様に近づけるように、お話を聞き、ご相談しながら進めます。先日の故人様は、歯並びの状態もあり、完全にお口を閉じる事が難しかったので、ご家族様とお話しながら、試行錯誤となりました。最終的に、お口を完全に閉じる事が出来なかったのですが、髪の毛を整え、ご家族様に「歯が見えてるのもかわいいなあ」、「頬の感じも今くらいかな、お母さんらしいなあ」「いいお顔になりました」と仰っていただき、安心いたしました。改めて、ご家族様の心の中にある故人様のお姿に近づく為には、お話を沢山聞かせて頂くことだなと思いました。そして、「寝てるみたい」という言葉を頂き、ほっといたしました。
毎回、故人様にも、ご家族様にも感謝の想いでいっぱいです。ありがとうございます。