もみじブログ

お葬式あれこれ

なぜ湯灌を行うのか

葬祭部の山下です。

 

横浜で行われた「フューネラルビジネスフェア2025」に参加してきました。

情報収集や勉強の一環として会社から仕事として参加させて頂いたのですが、ICTを駆使した葬儀サービスの今後や、葬儀から派生した様々なアフターサービスの事例を学んだりと、葬儀業界の最新を知ることができ、大変勉強になりました。

基本的には葬祭事業者に向けた内容なのですが、その中でもブログの読者様にもお話しやすい内容として、「湯灌」をテーマにした内容の講義があったので、ご紹介したいと思います。

 

講義されていた会社は有限会社統美(とうび)という主に湯灌納棺を専門にされている会社様です。

講義の内容としては、なぜ湯灌を行うのかということを説明され、そして湯灌の実演もされました。湯灌とは故人様の御身体をぬるま湯で洗い清める儀式のことで、納棺師が行うだけでなく、ご家族様にもお手伝い頂きながら、皆様の手で御身体を綺麗にします。

私はその講義の中で大変印象に残ったフレーズがあったのですが、それは

「人の一生は産湯ではじまり、湯灌で結ぶ」という言葉です。

確かに人は生まれたばかりの赤ちゃんのときは、必ず家族のぬくもりある手によって沐浴を通して身体を清めることで、その健やかな成長を祈ります。

そして、人生において様々な人との出会い、触れあいを通じて命の物語を紡ぎ、最期はこれまでの「ありがとう」の感謝の気持ちを込めて、また安らかな旅立ちを願ってもう一度、ご家族との触れあいの時間を「湯灌」を通じて過ごし、大切に送り出しましょうという内容でした。

 

私は、これまで「湯灌」というものは現世での悩みや痛みを洗い流すということや、温かいお湯で洗い流すことによってお顔の肌色が良くなり、よりお元気な頃の故人様らしいお顔で旅立ちができるということまでしか考えたことがありませんでした。

しかし、そもそもなぜ湯灌をするのかを考えたときに、人の一生とはどういうものなのか、そして産湯とのつながりを学ぶことができ、その意味についてより深く理解できました。

 

もみじ市民ホールにおいても、別途料金が必要にはなりますが、湯灌ご希望のお客様には専門の納棺師を手配させていただくことが可能です。ご家族が希望される場合はもちろん、例えば故人様が温泉が大好きだったという場合にもおすすめです。

納棺師とともにご家族様の手でお手伝いいただき、実際に故人様に触れて感謝の気持ちを込めて送り出すことができますので、お考えの際はぜひご相談ください。

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