骨葬
葬祭部の杉上です。
骨葬(こつそう)とは、通常の葬儀で行われる通夜・葬儀を終えてから火葬という流れとは違い、火葬を先に行なってから後日葬儀を行うという形式のことをを指します。通常は祭壇の近くに位牌や棺を安置しますが、骨葬の場合は、位牌と火葬を終えた後の遺骨を納めたお骨箱を安置することが多いです。
昔は今のように交通手段が整ってる地域も多くはなく、葬儀を行う上で遠方から来られるご親戚の方を待っていると数日かかってしまうといった状況や、故人様のご遺体の状態を保つ技術が今ほど発達しておらず、長期間ご遺体の安置ができないといった状況の中で、先に火葬を行い、後日改めて葬儀するようになったと言われております。
山梨県・長野県で骨葬という形式が生まれたと言われ、今でも骨葬を行う地域は有るそうです。島根県に住んでいた祖母は平成26年に亡くなったのですが、骨葬で執り行いました。もう葬儀の仕事に携わっていましたので、通常の流れと違うことに驚いたことを思い出します。
当ホールでも骨葬を執り行ったことが有ります。
・遠方で亡くなられ、亡くなられた場所で火葬のみ行い、お骨となって地元の山南町に帰ってこられ葬儀を行った。
・亡くなられてから数日経っており、ご遺体の腐敗が進行していて長時間の安置が難しいと判断した為、先に火葬を行った。
先日、骨葬ではなく骨葬をするための火葬のお手伝いをさせていただきました。美方郡にお住まいの方が丹波市の施設に入所され、お亡くなりになられました。美方郡のご寺院に相談され骨葬を行うことになり、当ホールへご用命くださいました。
亡くなられてから24時間後の火葬になるため、家族皆様がもみじ谷川ホール入られ、一晩お過ごしになり、納棺を行い火葬場に向かわれました。納棺の短い時間ではありますが、生前の故人様のお話しを聞かせていただきながら、お顔を見てのお別れをしていただきました。
後日『もみじでお別れの時間が作れて、よい見送りができ感謝いたします』とメッセージをいただきました。
どんな形でも心に残るお見送りが出来るよう心掛けております。もみじ市民ホールをご利用いただき、まことにありがとうございました。