葬祭部の杉上です。
焼香の際に抹香を一つまみして額のあたりまで手を揚げる所作を“おしいただく”と言います。
子供の頃から見よう見まねで焼香をしていたので焼香の方法は知っていましたが、言葉や意味合いは葬儀に携わるようになり学びの中で知りました。そして宗派によって回数やおしいただくか、いただかないか、細かく決まりがあります。
“おしいただく”を辞書で調べると
➀物を、うやうやしく頭の上にささげる。
➁相手を敬って、上位のものとしてつき従う。
と、出てきます。
焼香作法のおしいただくことは、「祈り」と「感謝」を意味します。
抹香をひとつまみし、額のあたりまで手を揚げ「成仏しますように」「浄土の世界で見守っていてね」「これまでありがとう」などの意を捧げます。
浄土真宗は押しいただくことをしません。浄土真宗では「成仏しますように」などの祈りは必要なく、亡くなった人は必ず浄土へ旅立てる教えです。焼香をする側の身を清め浄化をする意味が有ります。
焼香時のあたりまえのようにする所作にはこんな意味があったのです。
葬儀や法事に参列する時の焼香時には、ぜひ意識してみてください。