葬祭部の杉上です。
先日、病院から直接ホールに入られた故人様、ご自分の愛車に乗せてもらいお兄様が運転してこられました。
実は故人様を家族が自家用車で連れて帰ることは可能です。
病院から発行される死亡診断書を持って自家用車で運ぶのであれば法律違反ではないのです。
その場合いくつかの注意点が有ります。
1,死亡診断書を必ず携帯すること
遺体を移動する際には死亡診断書が必要です。これを持たないまま移動させ仮に警察の検問などで止められた場合、事件性を疑われ事情聴取される可能性があるということです。
2,搬送に適した車両であること
搬送の際ご遺体は横たわった状態でお連れするのが一般的ですので、そのスペースを確保できる車両(ワゴン車やワンボックス車)が望ましいです。また、急ブレーキなどや振動などによって遺体が傷付かないようにしなければいけません。搬送中に遺体を損壊させてしまうと、死体損壊罪という罪に問われてしまう可能性もあります。
3,体液などで汚れる可能性がある
病院や施設では亡くなった際にエンゼルケアを施してくれていますが、それでも血液や体液が流出することがあります。 体液などが流出してしまうと車両が汚れるだけでなく、感染症などのリスクも伴います。
4,複数人数がいないと簡単には運べない
ご遺体を車に「連れていく」「乗せる」「降ろす」といったことのひとつひとつに、数名の人が必要になります。ストレッチャーや担架などのアイテムが無いと、それなりの工夫と人手が必要になります。
故人様を家族が自家用車で連れて帰ることは可能です、と書きましたが葬儀社としてはお勧めはしません。ご遺体の保全や損傷またご家族様の負担を考えると、私たちに依頼していただくことが何より安全かと考えます。