仏衣

葬祭部 伊藤です。

亡くなった方にお着せする着物のことを「仏衣(ぶつい)」といいます。最近は、故人様の愛用されていたお着物やお洋服をご希望されるご遺族の方が多いのですが、昔ながらの仏衣には意味があります。

まず仏衣は左前にします。普段しない左前にするのは、死者を穢れとして畏れ、二度と不幸が訪れないようにという意味から、いつもと反対のことをおこないます。
頭には三角布・・天冠とも言われ、高貴な人が被る冠からきたという説や顔を隠すという説
手には、手甲・・刀から手の甲、手首を守るため
足には脚絆と足袋・・足を守るため
数珠・・数珠で手を合わせることで煩悩が消え、功徳を得られると言われている
六文銭・・三途の川の渡し賃

ご遺族が仏衣をどうするかを考える時、故人様に想いを馳せます。どんなお召し物であっても、故人様を想い偲ぶそのお気持ちが今までの感謝を表し、お気持ちは届くと思います。