葬祭部の門脇です。
最近お葬式で清めの塩って見なくなっていませんか?10年くらい前まではお葬式に行くと、大体ご香典のお返しの会葬礼状に清め塩がついてきていました。
そもそも、清めの塩って仏教的には関係ないものだったりします。本来は神道に関する事になり、神道では死を穢れと考えており清めの塩には身を清めるという意味があります。日本では仏教と神道をどちらも信仰しているご家庭が多い為、清めの塩が一般化していました。昔はよく葬儀から帰ったら玄関の前で家族に塩をふってもらってから入っていたご家庭も多いと思います。やり方としては胸→背中→足と回りながら塩をかけてもらい最後踏み塩を行って家に入ります。ではなぜ少なくなったのかというと色々理由はあります。一つは市によっては市から清め塩の会葬礼状での配布を禁止又は抑えるように葬儀社にお願いされている所もあります。理由としてはほとんどの方がその清め塩を使わず捨てるのでそれがダイオキシンの問題になるとの事です。あとは、死=穢れなど宗教的な考えをされる方が世代が変わるにつれ少なくなってきたこともあります。身内が亡くなった事穢れと考えたくないという意見もよく聞きました。私もこれだけ葬儀の仕事に長く勤めていると昔は当たり前にあった風習や慣習がどんどん無くなっていくのを感じます。それが良い事なのか悪い事なのかはわかりませんがこういった流れに触れる事ができるのが私がこの仕事の面白い所だと思っています。