迷いに迷った葬儀の形

葬祭部の義積です。朝夕が寒くなってきました。寒暖の差が激しいので朝に何を着ようかすごく困ります。本当に段々と秋らしくなってきましたね。

先日ご主人の葬儀をされた奥様とお話する機会がありました。葬儀の形を決める時に、喪主の息子様と意見が食い違いすごく迷われたそうです。息子様の希望は、親族がかなり少ないので身内だけでしたらと良いと思われ親族葬を希望されました。親族葬は、会葬者がご遺族と親族のみの葬儀で、それ以外の一般の方は会葬を辞退する形式です。

故人様は生前、地元のスポーツクラブの役員を長年されていて、多くの方とお付き合いをされていた方でした。奥様は、親族葬で打ち合わせが進んでいくのを見て、心の中でぎりぎりまで迷われたそうです。「主人は、最後は多くの人に見送ってほしいと思っているのではないか?」と、故人様ならどのような気持ちだろうかと想像されました。そして、決められました。「やっぱり、皆様に顔を見てもらって送ってもらおう。」という気持ちになられました。

そして親族葬で行う予定でしたが、急遽一般葬で行われることになりました。通夜日と葬儀日にはたくさんの方がホールにお越しになり、故人様との最後のお別れをされました。

葬儀後に、奥様は「今まで私は何も主人にしてあげられなかった。最後に主人が希望したのであろう葬儀をしてあげたことが、主人への最後のプレゼントのつもりです。迷ったけど、一般葬にして本当に良かった。」とおっしゃられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

葬儀の形は、残されたご遺族が決められる場合もありますが、今回は故人様の立場になって決められた葬儀でした。