思いっきり悲しむことが出来る葬儀

葬祭部の杉上です。

大切な人がこの世からいなくなると、残された人には様々な反応が起きます。

精神的、身体的な様々な反応をグリーフといい、悲嘆と訳されることが多いです。グリーフは、大切な人との絆が引き裂かれたという喪失への、正常な、正当な反応です。

頭が真っ白になり、何も感じない
空しくて何事もどうでもよくなる
むやみに忙しく立ち回る
自分にも周囲にも怒りっぽくなる
自分を責めずにはいられない
周囲の慰めが受け入れられない
理由もなく泣き出す
のどが詰まった感じがする
疲労感がある
寝付けない、何度も起きる、すぐ目が覚める、起きられない
食欲がない
息切れ、動悸
頭痛、吐き気

必ずしも全ての反応が起こるわけでは無く、人それぞれです。そして様々なグリーフから立ち直るための心の作業をグリーフワークといい、グリーフワークに取り組めるようにサポートすることをグリーフケアと言います。

葬儀はグリーフケアの1つと言えます。
故人を想って思いっきり悲しむことができ、遺族のみならず、参列している誰もが悲しみ、一つの空間で悲しみを分かち合います。葬儀は、悲しみの感情と向き合う格好の機会となります。

葬儀の後の四十九日間も、グリーフケアには有効だと思います。後飾り段の前で線香に火をつけ、食事をお供えし、日々の出来事や思いを遺影に語り掛ける。まるで故人がそこにいるかのように会話をする場が有ることは遺された家族には大事なことで、四十九日後はそれがお仏壇やお墓に変わり、故人と繋がる大事な場所となります。

以前担当した方の奥様が葬儀後に訪問した際に、葬儀の事はよく覚えていないんですと言われ驚いたことが有ります。それから訪問するごとに、少しづつ会話が増え表情も和らいでいくのが分かりました。
私も微力ながら皆さんのグリーフワークのお手伝いが、葬儀からその後にお付き合いの中で出来ればと思います。