お墓にお供えするもの

葬祭部 伊藤です。

皆様、お盆にお墓参りに行かれましたか。今年は、台風でお墓参りが出来なかったという方もおられたかもしれませんね。お墓にお供えするものにもそれぞれ、供養と感謝を示す意味合いがあります。仏教ではお供え物のことを「五供(ごく・ごくう)」といい、下記の5種類を指します。

・「香」…お線香などの香り
・「花」…お墓や仏壇に供える花
・「灯燭(とうしょく)」…ろうそくの灯り
・「浄水」…綺麗な水
・「飲食(おんじき)」…食べ物や飲み物

五供の中でも特に「飲食」のことは、「お供え物」と呼ぶ方が多いのではないでしょうか。基本的には、故人の好きだった食べ物や飲み物をお供えすると良いでしょう。お供え物をお墓に置く際は、半紙や懐紙(かいし)などの紙を敷いてお供えをしましょう。直接お供え物を置くことはマナーとしてもふさわしくないですし、墓石にシミがついてしまうこともあるので気をつけましょう。

そして、お供えした物は、持ち帰る、その場で頂く(食べる)など、置いたままにしないことがマナーです。カラスなどの動物に荒らされる原因にもなってしまいますし、食べ物が傷むと衛生的に良くありませんので、お墓に残さないようにしましょう。

「お供え物を食べてもいいの?」と思われるかもしれませんが、お供えしたお菓子や果物は、お参りが終わった後に食べてしまって構いません。むしろ、お供えした食べ物を頂くことは供養の一環とされており、特に墓前でお供え物を頂く行為は、故人と飲食を共にする意味があるとも言われています。心配であれば、持ち帰ってからゆっくり頂くと安心です。