葬儀の提灯と盆提灯

葬祭部の義積です。

盆用品の一つに提灯があります。葬儀で使用した提灯を初盆に使うという地域もありますが、形は似ていても本当はそれぞれの意味があるのです。葬儀の提灯は、故人の魂が安らかに成仏する事を願うためのものです。盆提灯は、仏さまになられた故人を含むご先祖さまをお迎えし、お送りする為のものです。

また、お盆には、先祖様が戻って来られると言われています。あの世とこの世の距離はどの位の距離なのでしょうか。正直よく分からないですが、調べてみますと「十万億土」だそうです。ピンとこない距離ですが、おそらくとても遠いのでしょう。とても遠いのであれば、ご先祖様はよく道を間違えないなと思います。毎年通う道なので大丈夫なのでしょうか⁉

しかし、まだ霊に成り立てのご先祖様の場合は、やはり少々不安。家の目印のために、新盆(亡くなって最初に迎えるお盆)のお宅は霊が道に迷わないよう盆提灯を飾るそうです。提灯の優しい灯りはそのような意味があったのですね。