湯灌(ボディシャワー)

葬祭部の杉上です。

『湯灌(ゆかん)』という言葉を辞書で調べると
・仏葬で、死体を棺に納める前に湯水でぬぐい清めること。湯洗い。
と書いてあります。

仏葬と書いてあるように、湯灌は元々「宗教の一儀式」として始まりました。生きている時にまとった悩みや苦しみを洗い流して清らかな身になり、旅立ちの準備を整えるという宗教的な意味合いがあると言われています。故人が安らかに成仏するために現世での煩悩を全て洗い流すのです。

日本人にとって入浴の習慣は特別な文化でもあります。

一日の疲れや汚れを落とす習慣を反映し、一生を終えた故人に対しても「最後の癒し」として入浴や身体を清める儀式をさせて、癒し労うという意味も有ります。

もう1つご遺体を衛生的に保つための処置として行う場合も有ります。

自宅で行う湯灌は専任のスタッフが簡易的な浴槽を準備し、お湯も持参し、温かいお湯をシャワーで掛けながら行います。(シャワーを使うことからボディシャワーということも有ります。)故人様の体にはバスタオルを掛けますので、肌を見せることはありません。お身体や頭髪を実際に洗う時には、ご家族が手伝うことも可能です。体を洗い終えた後は着替えを行い、髪をドライヤーで乾かしお化粧をします。

湯灌を終えた故人様は、肌色が良くなり、艶がでて、とてもきれいなお顔になります。

衛生的な面だけのお話であれば、病院で亡くなった場合の「エンゼルケア(死後処置)」でも体を衛生的に保つことも可能な場合も有ります。湯灌が必ずしも必須というわけではありませんので、その場合はもみじのスタッフが着せ替えのお手伝いと、死化粧(ラストメイク)を行います。