四十九日餅

葬祭部の門脇です。

私が済む多可町では、四十九日の法事の際に必ず親戚の誰かがお餅を持ってこられます。私がまだ幼かった頃、法事の後にぜんざいにして「この餅全部食べきるまで帰れないぞ!」と言われながら意味もわからず食べていました。大きくなり私が葬儀屋で働くようになって初めて意味を知りました。

「四十九日餅」と言われ人間の大骨と血肉を表しており、満中陰を過ぎると中有から他界に移る死者の五体五輪を、これらの餅で支え助けると言われております。また、死者が地獄などの世界に行ったとき、手足などの身体のあちこちに釘をうち込まれるので、この四十九日餅を作って地獄の鬼に献ずることによって、釘が餅に当たり、死者が苦痛を受けずにすむともいわれます。