ご遺体を安置して、枕元に用意する枕飾りは私たち葬儀社が用意しますが、枕飯(一膳飯)や枕団子は、ご当家で用意していただいています。枕飯は、故人の使っていた茶碗にご飯を山盛りにして、中央に故人の使っていた箸を立てます。「このご飯は故人のものです」という印のようなものです。
子供の時に、ご飯にお箸を立てたり、ご飯を山盛りしたりすると怒られましたが、生きているものがやってはいけないってことですね。枕団子は、うるち米の粉で作った団子のことで、数は六個を供えるところが多いです。
六という数字は六道(天上、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄)の六つの世界を象徴したもの、または六地蔵へ供養することなどから来ています。枕飯と枕団子は、地域で「この辺りではこうするもの」と伝わり続けている慣習がありますので、絶対にこれが正しいというものはありません。わからない時には、地域のご年配の方に聞いてください。