『頑張って歩きよ』
2018
11/15
葬祭部の杉上です。
先日、お手伝いをさせていただいた納棺でのお話です。ご自宅にて、ご家族に見守られながら息を引き取られました。故人様が、パジャマを着ておられたので、奥様が用意された紋付の着物に着せ替えをしました。
この着物を最後に着たのは、娘さんの結婚式だそうで、皆さんで思い出話をされていました。着物へ着替えが終わり、次に死装束の内の足袋・脚絆・手甲をご家族に着けていただきました。着け終わったあと、奥様が足をさすりながら、ご主人に声をかけておられました。
「しっかり歩くんやで」「先に逝った、兄さんが待っとってやからな」「頑張って歩きよ」 涙声で、何回も何回も足をさすられていました。長年、連れ添ってきたご主人への愛を感じました。